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ヒヤリ・ハット事例(インシデントレポート)の分析・活用方法

国立精神・神経センター精神保健研究所
社会精神保健部 伊藤 弘人

 診療報酬上で入院基本料を算定する場合、「医療安全管理の研修」を年2回実施することが求められています。この研修の時に受講者の皆さんからの多い要望に、インシデントレポートの「集め方」と、集まったインシデントレポートの「分析・活用方法」があります。インシデントレポートを「集め方」には、医療組織の幹部の理解と組織内での講演会の実施などがあり、具体的にイメージしやすいと思います。
 しかし、集まったインシデントレポートの「分析・活用方法」になると、具体的にどうすればよいのか手がかりがない場合も少なくありません。そこで、ここでは、ヒヤリ・ハット事例(インシデントレポート)の分析・活用方法についてご紹介します。
 ヒヤリ・ハット事例(インシデントレポート)の分析・活用の基本は、単純で簡単です。国際的に進んでいる事例でも、それほど難しいことではありません。すなわち、数える、分類する、多い順に並べる、変化をみるという4段階しかないのです。なお、もっとも科学的といわれる管理図を用いた分析・活用方法を、最後に応用編としてご紹介します。

表1 インシデントレポートの分析・活用方法

 まず、何よりも、インシデントレポートを、ある程度共通した項目に沿って集める必要があります。それぞれのインシデントレポートが、文章で書かれていた場合、いくつかの項目に準じて、台帳を作成することをおすすめします。たとえば、表2にあるように、入院・外来別、性別、年齢、発生日時、発生場所、内容だけでも台帳にすれば、次に示すかなりの分析ができるようになります。「内容」については、インシデントレポートがある程度集まったところで分類して、自院になじむ項目立てをするとよいでしょう。

表2 台帳

20(09.04.10)