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病棟で起きやすい与薬ミスの現状と対策

国立保健医療科学院
伊藤弘人

1.病棟で起きやすい与薬ミス

 精神科・神経科では、向精神薬による治療が中心的な治療方法です。 臨床において与薬の回数は多く、確率的にも与薬ミスが起こることが多くなります。たとえば病棟で、処方された薬とは異なる薬を患者さんに渡してしまいそうになるミスを、聞いたことがあるかもしれません。ヒヤリとした経験で、報告されていない場合も含めると、その数は少なくないと考えられます。

 これは日本だけの状況ではなく、国際的にも内科と精神科・神経科における与薬ミスの対策の必要性が指摘されています。 先進的な精神科医療施設と共同で病棟でのインシデント調査を実施したところ、誤与薬は、病棟でのインシデントの36%を占めていました。また与薬は、処方→調剤→(配薬)→与薬→服薬という一連(図1)の流れの最後のため、患者さんへの影響は大きいと考えられます。  なんとかこのミスを予防しなくてはなりません。何をすればよいでしょうか?

図1.処方から服薬まで
処方から服薬までの流れ