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看護師の薬物療法への関心とチーム医療
〜看護師と薬剤師の協同が頓服薬使用を減らす〜

2. 調査1:看護師の薬物療法への関心と急性期の処遇に関する意識(文献10

1)方法

 薬剤処方・行動制限最適化プロジェクト研修会に参加した10名の看護師に対して、調査協力を依頼しました。8名の看護師から調査協力を得ることができ、アンケート調査票配布の協力を依頼しました。その結果、調査票153票を回収しました。
 調査票は、精神科臨床での看護師歴を有する専門家によって作成され、「①薬物療法における看護」「②薬剤師との関係」「③薬物療法における医師との関係」「④モデル事例に対するケアについて」で構成されています。

 ①薬物療法における看護 ②薬剤師との関係 ③医師との関係 と④モデル事例に対する手技と9段階評価のそれぞれの関連について、ノンパラメトリック検定(Mann−Whitney検定)を用いて分析しました。分析には、SPSS11.0 for Windowsを用いて行いました。

2)結果

 調査の結果、薬物療法に興味・関心を持ち、積極的に患者の薬物療法に関する情報をケアに活かそうとする看護師は、身体拘束や点滴注射などを強制的に用いようとはしない傾向にあることが明らかになりました。また、他職種・特に薬剤師とのコミュニケーションを密にとっている看護師は、すぐに身体拘束や持続点滴という選択や発想に結び付かない意識を持っていることが分かりました。

3)まとめ

 この結果は、薬物療法への興味・関心を抱いている看護師は、強制的治療を好まず、患者に寄り添い関わりを持ち、待つことを看護観として抱いている可能性を示していると考えられます。さらにこの研究結果は、薬剤師をはじめとする他職種とのコミュニケーションや連携を深めること、つまり、チーム医療を推し勧めようとする病棟文化こそが、過剰な行動制限を予防し、行動制限最適化へ向かうひとつの鍵をにぎる可能性を示唆しています。