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満足度は精神保健医療福祉領域で測ることができるでしょうか?

国立保健医療科学院 伊藤弘人

1.満足度調査に参加していただけるのでしょう?

 精神保健医療福祉領域で、満足度調査は可能なのでしょうか?調査に協力してもらえないのではないか、回収率が低いのではないか、など満足度調査の実施に疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。今回は、この疑問について考えてみたいと思います。

 同様の疑問は、一般にも広くあったようです。精神科医療以外の病院では、1980年代後半から患者満足度調査は行われるようになっていました。しかし、どの調査においても「病状への配慮」などの理由から、精神科の患者さんは対象者から除外されていたのです。

 この疑問に立ち向かおうとする出来事が1997年に起きました。先進的なお考えをお持ちの31の精神科病院で、退院患者さんの満足度調査を実施してみようとの機運が高まったのです。利用者の精神科医療に対する認識や満足度を、多施設で検討しようとするわが国で初めての試みです。

 この調査のお手伝いをすることになったため、本論のテーマである「どの程度の患者さんが協力していただけるのか」を明らかにすることも大事な点と考えて、調査デザインを組みました。その結果が図1です。当初考えていたよりずっと多くの患者さん(77.3%)が調査にご協力くださり、回収率も高く(89.6%)、さらにとても示唆深いコメントを数多く頂戴したことを記憶しています。

退院患者満足度調査の概要