Home > チーム医療活動 > 精神科医療における満足度2 満足度調査の実施2 (PAGE 1)

精神科医療における満足度2 満足度調査の実施2

東京大学大学院医学系研究科精神看護学分野
宮本有紀

4.調査の実施・回答の収集方法

 最も一般的で、簡便にできるのは、記入用紙(調査票)を患者に渡し、自分で記入してもらう自記式質問紙形式です。
 その他にも調査員が直接患者に面接して、患者の回答を調査員が調査票に記す方法や、わが国ではあまり用いられていないものの、電話やインターネットを用いる調査法もあります。ここでは、最も一般的な質問紙を用いる調査の実施と回収について述べます。

配布

配布  調査票(記入用紙)を配る方法には、通院患者に外来で渡す、入院中の患者に病棟で渡す、退院時に渡す、患者(利用者)宅へ郵送するなどの方法が考えられます。
 いずれの場合にも、調査の目的や調査への回答の手順などをわかりやすく説明した文書をつけます。
 患者はただでさえ、医療者からの依頼を断りにくい立場にありますので、調査依頼をする際には、強制していると受け取られないように注意することが必要です。


回収

回収  記入済みの調査票を回収する方法には、回収箱を設置する(その場で記入してもらう場合)、返信用封筒で返送してもらう(持ち帰って記入してもらう場合や郵送で記入用紙を送った場合)といった方法が考えられます。
 郵便により返送してもらう方法は、患者が自宅でゆっくりと記載できるというメリットがある反面、返送される調査票が減る(回答率の低下)というデメリットがあります。いずれの方法をとるにしても、対象者の匿名性が確保され、プライバシーが守られていることはとても重要です。


入院中の医療に関する患者満足度調査のタイミング

 入院中の医療に対する満足度を入院中に回答してもらうと、まだケアを受けている患者としてはマイナスの評価がしにくいため、正しい結果が得られない恐れがあります。また、退院後の患者宅へ郵送する場合には、時間が経ってしまうと入院中の体験を思い出しにくくなるために信頼できる結果が得られにくくなる恐れがあり、また、退院から時間が経つほど返送率が悪くなるということも言われています。
 以上のことから入院中の医療に関する満足度は退院前に調査票をお渡しし、退院直前に記入してもらって退院時に病棟とは別の場所(例えば会計窓口など)で回収、あるいは自宅で記入してもらって郵送してもらうことが多いようです。