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フィンランド精神科急性期医療における隔離・身体拘束

フィンランド精神科医療における脱施設化

 フィンランドは、1917年の独立後、2回の世界大戦による経済の混乱や、第二次世界大戦後の敗戦国としての経済復興の中、精神科病院での入院患者数は増大していた。例えば、見学することができたヘルシンキ郊外のヒュビンカーhospital areaにあるケッロコスキ病院においても、1915年の開設時は入院患者約100人であったものが、第二次世界大戦後には1000人を超えた(現在は約305床)。OECDが発表する人口あたりの精神科病院病床数の図1において、1970年代、フィンランドは対人口1000人あたり病床数4という、非常に高い数字であった。ところが、1980年代に入ると、医療供給体制や社会福祉施策の基盤が整うのに伴い、急激に脱施設化が進んだ。脱施設化の概数であるが、1980年2万床であったものが、1990年1万床に、2007年5千床(5千のケアハウスがある)まで減少した。日本にあてはめる際に人口比を用いると、この数字を24倍したものとなる。

図1 OECD加盟国の人口1000人あたりの精神科病床数

図1 OECD加盟国の人口1000人あたりの精神科病床数グラフ