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精神保健医療福祉の今後の展望

国立精神・神経センター精神保健研究所
社会精神保健部 伊藤 弘人

1.はじめに

  平成20年の診療報酬改定は、精神科医療における大きな変化を予感するものでした。平成16年からの10年間を見据えた「精神保健医療福祉の改革ビジョン」(平成16年9月精神保健福祉対策本部)において、「入院医療中心から地域生活中心へ」という基本方針を策定し、その具体的な内容が、今回の診療報酬改定において、多くみられたからです。
 今回の診療報酬改定で厚生労働省は、(1)病床等の機能分化、(2)退院調整機能の充実、(3)地域での医療・福祉の基盤整備という3つの課題を示し、その対応とした診療報酬改定となりました。つまり、(1)病床機能分化では、精神科救急入院料等の基準の見直しなどが、(2)退院調整機能については、地域移行支援・実施加算などが、(3)地域医療福祉基盤整備として、精神科訪問看護の訪問回数上限の緩和などがあげられます。
 精神科病床の機能分化は、これまで主に診療報酬改定で行われてきました。その概要を表にまとめました。

精神科「包括病棟」関連の動向(2008年)
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