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MMSニュース No.99(2)

「平成24年度診療報酬改定速報3」〜精神科に係る外来・在宅医療等の主な項目〜

 この速報は、平成24年3月5日に公布された改正省令、関係告示及び発出された通知から精神科に係る主だった内容をまとめました。詳細につきましては、厚生労働省のホームページに告知・通知等が掲載されていますので、ご参照下さい。なお、現時点では通知・通達はすべてが揃っておりません。追加の通知・通達や、疑義解釈などが出た段階で改めてMMSニュースでお知らせいたします。

《CONTENTS》 〜精神科入院医療に係る主な項目〜
6.精神科訪問看護の報酬体系の見直し (P1)
     精神科訪問看護・指導料、精神科訪問看護基本療養費、精神科訪問看護指示料等
7.新たに算定可能となった臨床心理・神経心理検査  (P3)
8.外来緩和ケアチームの評価(外来緩和ケア管理料) (P3)
9.一般名処方の促進 (P4)
10.処方せん様式の変更 (P4)
11.ビタミン剤の取扱い (P5)
12.明細書無料発行の推進 (P5)

6.精神科訪問看護の報酬体系の見直し

 精神科訪問看護は、医療機関が提供するタイプと訪問看護ステーションが提供するタイプがあり、それぞれの対象者や実施者等が異なっているため、平成24年度改定で精神科訪問看護の特殊性を踏まえた見直しが行われました。

精神科訪問看護の報酬体系の見直し
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Ⅰ.医療機関(病院・診療所)から精神科訪問看護を提供する場合
医療機関から精神科訪問看護を提供する場合
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(1)精神科訪問看護・指導料(精神科専門療法)の評価体系の見直し

 平成22年度診療報酬改定で在宅訪問系の診療報酬(在宅患者訪問診療料、在宅患者訪問看護・指導料、居住系施設入居者等訪問看護・指導料、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者訪問栄養食事指導料、訪問看護療養費)の評価を、施設の類型で区分するのではなく、同一建物の訪問人数による区分で評価することになりました。
 平成22年4月1日以降は、訪問看護ステーションから訪問看護を行なった場合は、施設類型に関係なく1人の患者に対してのみ行った場合(複数の患者が同一建物に居住していても1人の患者に訪問看護等を行った場合を含む)は「同一建物居住者以外」の区分で、同一建物(マンションなどの集合住宅等)に居住する複数の患者に対して行った場合は「同一建物居住者」の区分で、算定することになりました。
 「同一建物居住者」とは、基本的には建築物に居住する複数の患者のことで、マンションなどの集合住宅等に入居又は入所している複数の患者が該当することになります。
 訪問看護ステーションから訪問看護を行なった場合の評価(訪問看護療養費)は、平成22年4月1日以降は同一建物の訪問人数による区分で評価することになりましたが、医療機関から精神疾患の患者に訪問看護を行なった場合の評価(精神科訪問看護・指導料(Ⅰ))は従前の評価となっていたため、医療機関(病院・診療所)から同一建物に居住している複数の患者に対して訪問看護を行なっても精神科専門療法の精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)を算定することができました。
 しかし、平成24年度改定では、精神科を標榜している医療機関と訪問看護ステーションからの訪問看護の諸条件の相違点について機能の違いも踏まえつつ、地域移行を推進するため精神科訪問看護・指導料は訪問看護ステーションからの訪問看護と同様の報酬体系に見直されました。
 そのため、精神科訪問看護・指導料算定の対象患者は、精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)は同一建物居住者以外、精神科訪問看護・指導料(Ⅲ)は同一建物居住者となります。つまり、同一日に同一建物居住者(アパート等の同一建物に居住している複数の患者)に対して医療機関から訪問看護を行なった場合は、平成24年度改定前は精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)を算定できますが、改定後は精神科訪問看護・指導料(Ⅲ)を算定することになります。ただし、複数の患者がアパート等の同一建物に居住していても、1人の患者に対してのみ訪問看護を行なった場合は、精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)を算定することができます。
 また、訪問看護ステーションからの訪問看護との整合性が図られ、准看護師の訪問看護が2区分(30分未満、30分以上90分程度)で評価されました。

(2)訪問看護の実施時間の明確化

 平成24年度改定では、訪問看護ステーションから訪問看護を行なう場合と同様に実施時間が明確化されました。
 精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)及び精神科訪問看護・指導料(Ⅲ)は、30分未満と30分以上90分程度の2区分で評価され、精神科訪問看護・指導料(Ⅱ)は、訪問看護ステーションからの訪問看護と同様に1時間から3時間程度を標準に行うことになります。

(3)複数名訪問看護加算の見直しと新設された加算項目

 平成24年度改定では、精神科訪問看護・指導料(Ⅰ)及び精神科訪問看護・指導料(Ⅲ)の加算である複数名訪問看護加算の准看護師の評価の見直しや、複数名訪問看護加算の看護補助者の評価、長時間精神科訪問看護・指導加算、夜間・早朝訪問看護加算、深夜訪問看護加算、精神科緊急訪問看護加算が新設されました。

1)複数名訪問看護加算(准看護師の評価見直し・看護補助者の評価新設)
 複数名訪問看護加算を算定する場合は「複数の保健師、看護師、作業療法士又は精神保健福祉士の場合」となっていましたが、平成24年度改定で「保健師又は看護師が他の保健師、看護師、作業療法士又は精神保健福祉士と同時に行う場合」に変更されています。そのため、本加算を算定する場合は、保健師又は看護師が必ず訪問した場合に算定することになりますので、注意が必要です。
 また、保健師又は看護師が看護補助者と同時に精神科訪問看護・指導を行う場合の評価(300点/週1回)が新設されましたが、訪問看護ステーションからの訪問看護との整合性が図られたため、保健師又は看護師が准看護師と同時に精神科訪問看護・指導を行う場合の評価は380点となり従前の450点から引き下げられています。
2)長時間精神科訪問看護・指導加算(新設)
 長時間の訪問を要する者に対し、保険医療機関の保健師、看護師等が、長時間(1回の訪問看護の時間が90分を超えた場合)にわたる精神科訪問看護・指導を実施した場合には、長時間精神科訪問看護・指導加算520点をとして週1回(15歳未満の超重症児又は準超重症児については週3回)算定することができます。長時間の訪問を要する者とは、15歳未満の小児で超重症児(者)入院診療加算・準重症児(者) 入院診療加算に規定されている超重症児又は準重症児の状態(超重症児(者)判定基準による判定スコアが10以上)にある場合です。
3)精神科緊急訪問看護加算(新設)
 患者又はその家族等の求めを受けた診療所又は在宅療養支援病院の精神科医の指示により、保険医療機関の保健師、看護師等が緊急に精神科訪問看護・指導を実施した場合は、精神科緊急訪問看護加算265点/1日を算定することができます。
4)夜間・早朝訪問看護加算及び深夜訪問看護加算(新設)
 夜間(午後6時から午後10時)又は早朝(午前6時から午前8時)に精神科訪問看護・指導を行った場合は夜間・早朝訪問看護加算210点を、深夜(午後10時から午前6時)に精神科訪問看護・指導を行った場合は深夜訪問看護加算420点を算定することができます。