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MMSニュース No.90

4.後発品の使用促進についての論点

 12月16日の中医協・診療報酬基本問題小委員会(第155回)では、環境整備の骨子(案)が提示され、後発医薬品の使用促進策などについて議論が行われました。その議論を踏まえて、12月22日に開催された中央社会保険医療協議会・総会(第158回)では、後発医薬品の使用促進のための環境整備の骨子(案)が了承されました。(図5)

図5 後発医薬品の使用促進のための環境整備の骨子案
(1)薬局の調剤基本料における後発医薬品調剤体制加算の見直し

 平成20年度診療報酬改定で新設された調剤基本料の後発医薬品調剤体制加算の算定要件は、処方せんベース(30%以上)から数量ベース(20%以上、25%以上、30%以上の3区分)に変更されます。特に25%以上及び30%以上が重点的に評価されますが、数量ベース30%以上は処方せんベースで50%超になると予測されます。
 後発医薬品の数量ベースの使用割合を算出する場合は、各医薬品の薬価基準上の規格単位ごとに数えた上で計算することになります。つまり、各医薬品の数量は、規格単位が10mg錠であれば使用錠数を10mg1錠で、10mlであれば使用mlを10mlで除した値となります。
 そのため、先発医薬品である経腸成分栄養剤(エンシュア・リキッド、ラコール等)や特殊ミルク製剤(フェニルアラニン除去ミルク及びロイシン・イソロイシン・バリン除去ミルク)は、実際の使用量に比べて薬価基準上の規格単位が著しく小さいため、後発医薬品の数量が小さく算出されてしまう可能性があります。これらの医薬品には、後発医薬品が存在しないので、後発品医薬品の数量ベースの算出から除外されます。

(2)薬局における含量違い又は剤形違いの後発医薬品への変更調剤

 薬局の在庫管理の負担を軽減するため、要件を満たせば処方医に改めて確認することなく、含量規格が異なる後発品の調剤(先発医薬品10mg錠1錠にかえて、後発医薬品5mg錠2錠の処方など)や、類似した別剤形の調剤(先発医薬品のカプセル剤にかえて後発医薬品の錠剤、先発医薬品の口腔内崩壊錠から後発医薬品の普通錠など)に変更することが可能となります。
 変更が可能な場合は、「後発医薬品への変更不可」欄に処方医の署名等のない処方せんを受け付けた薬局が、変更調剤後の薬剤料が変更前と同額又はそれ以下であり、かつ患者に説明し同意を得た場合に限られます。
 処方医が、変更調剤に差し支えがあると判断した場合は、「後発医薬品への変更不可」欄に署名等を行わず、患者及び薬局の薬剤師が明確に変更不可であることが分かるように、当該先発医薬品等の銘柄名の近傍に「含量規格変更不可」や「剤形変更不可」等と記載することになります。
 なお、変更調剤を行った場合は、当該処方せんを発行した保険医療機関にその旨を情報提供することが必要となります。

(3)医療機関における後発医薬品を積極的に使用する体制の評価

 後発医薬品を積極的に使用する医療機関を評価するため、薬剤部門が後発品の品質や安全性についての情報を収集・評価し、それを踏まえて院内の薬事委員会等で後発品採用を決定する体制を整え、かつ後発品採用品目数割合が20%以上の医療機関に対しては、入院基本料(出来高算定)の加算が新設されます。
 平成20年度診療報酬改定の検証結果では調査対象病院の後発医薬品の備蓄品目割合は12.3%であり、積極的に後発医薬品を使用している医療機関でなければ算定できない加算と考えられます。

(4)保険医療機関及び保険医療療養担当規則等の改正

 患者の意識調査の結果から、診察時に医師が後発医薬品について説明したり、使用の意向を尋ねたりすることが、患者が後発医薬品を選択する上で有用と考えられています。
 外来患者が後発医薬品を選択しやすくするため、療養担当規則等が改正され、患者が後発医薬品を選択しやすくするための対応に努めなければならない旨が規定されます。