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精神科専門薬剤師を目指そう(No.6)

東邦大学薬学部 医療薬学教育センター 臨床薬学研究室
教授 吉尾 隆

はじめに

 平成20年3月末に過渡的措置による精神科専門薬剤師認定者が日本病院薬剤師会から発表されました。認定者数は6名で当初の予測よりも少ない人数でしたが、皆、精神科専門薬剤師に相応しい方々であると思います。内訳は精神科単科病院に勤務する薬剤師が3名、一般病院(診療科として精神科を標榜している)に勤務する薬剤師が1名、薬学部の教員(実際の勤務は大学附属病院)が2名でした。 日本病院薬剤師会では、この6名の精神科専門薬剤師を中心として、精神科薬物療法認定薬剤師及び精神科専門薬剤師の一般認定を行っていくことになります。
 平成20年度から日本病院薬剤師会は、元群馬大学医学部附属病院薬剤部長の堀内龍也会長を中心に新しい体制がスタートしました。精神科領域の認定制度も新しい体制の中でスタートすることになり、これまでの流れに若干の変更がなされる可能性もありますが、基本的な方向性には大きな変化はないと考えられます。

1.精神科専門薬剤師認定制度部門

 これまで精神科専門薬剤師の認定要件などについて検討を行ってきた、精神科薬物療法小委員会は、過渡的措置による精神科専門薬剤師の誕生を受けて、発展的解消となり、新たに専門薬剤師認定制度委員会の一部門として改編されます。組織上は、専門薬剤師認定制度委員会の精神科部門という位置づけとなり、この部門の中に試験委員会、研修委員会、認定審査委員会が組織されます。

2.試験委員会

 試験委員会は、精神科専門薬剤師を中心に神経精神薬理の専門家等を交え、精神科薬物療法認定薬剤師及び精神科専門薬剤師の認定試験を作成し、認定試験を実施します。試験問題は、専門薬剤師のみならず、広く神経精神薬理の専門家及び精神科医、精神保健福祉等の専門家等に依頼し作成することになります。多くの試験問題を集積し、その中から実際の試験問題が構成されることになります。

3.研修委員会

 研修委員会は、認定のための講習会(日本病院薬剤師会が認定する精神科領域の講習会、及び上記精神科領域の学会が主催する教育セミナーなどを所定の単位(40時間、20単位)以上を履修していること。)を企画・運営するための委員会となります。現在、実施が決まっている日本病院薬剤師会による講習会は、平成20年7月20日、21日に星薬科大学講堂にて開催されます(日本病院薬剤師会ホームページ参照)。1.5時間の講義を2日間で合計9コマ行う予定で計画されており、日本薬剤師研修センターの規定からは9単位、日本病院薬剤師会の規定(2時間1単位)からは6〜7単位が取得できることになると考えられます。また、精神科領域の学会が主催する教育セミナーとして、平成20年10月1日、2日、3日に品川プリンスホテルアネックスタワープリンスホールにて開催される第18回日本臨床精神神経学会、第38回日本神経精神薬理学会の合同年会において、精神科専門薬剤師セミナー及びシンポジウムが開催されます(各学会ホームページ参照)。10月1日の9時30分から12時まで第2会場において精神科専門薬剤師セミナーとして“治療抵抗性の精神疾患と副作用”、2日の9時30分から12時まで第2会場において “精神科専門薬剤師と精神科医の対話”が計画されています。また、様々な教育セミナーが企画されており、それぞれの教育セミナーに参加することで単位の取得が可能となります。奮ってご参加下さい。本合同年会に参加することで、日本病院薬剤師会の規定(2時間1単位)からは2.5単位プラスαが取得できると考えられます。また、研修委員会では、各都道府県病薬において企画・実施される講習会・研修会の認定要件を検討し、単位の認定を行っていくことになると考えられます。さらに、精神科領域の各学会に協力を依頼し、講習会の単位を取り易くすることも研修委員会の役割となると考えられます。

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