Home > 薬剤業務 > 精神科専門薬剤師を目指そう7-4 (PAGE 1)

精神科専門薬剤師を目指そう(No.7-4)

桜ヶ丘記念病院
吉尾 隆

Ⅶ.精神科専門薬剤師に必要な知識

 『精神科専門薬剤師を目指そう!』(No.7-3)ではうつ病について解説しました。今回は神経症・心身症について解説します。

はじめに

 神経症・心身症は精神科以外の診療科、特に心療内科領域においても治療の対象となります。神経症は心因性精神障害と考えられており、不安神経症、心気神経症、強迫神経症、ヒステリー、恐怖症などでは不安、焦燥、抑うつ、不眠、自律神経症状などが主症状となります。心身症は、身体疾患のなかでその発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態を指し、神経症やうつ病などの他の精神障害に伴う身体症状は除外されるとされています。しかし、その訴えは、通常の身体症状であり、その出現や訴えの強弱が心理的因子に影響されていると考えられ、身体症状を主とする神経症は心身症と重複するといわれています。心身症として管理が必要な疾患としては、慢性胃炎、消化性潰瘍、過敏性腸症候群、気管支喘息、過換気症候群、本態性高血圧症、低血圧症、狭心症、月経障害、緊張性頭痛、書痙、自律神経失調症、更年期障害、眼精疲労などがあります。ICD−10による分類を表1に示します。

表1.神経症性障害(NEUROTIC)、身体表現性障害(SOMATOFORM DISORDERS)
  • 恐怖性不安障害
    • 広場恐怖症
      パニック障害をともなわないもの
      パニック障害をともなうもの
    • 社会恐怖症
    • 特定の(個別的)恐怖症
    • 他の恐怖症性不安障害
    • 恐怖症性不安障害、特定不能のもの
  • 他の不安障害
    • パニック[恐慌性]障害(エピソード[挿間]性発作性不安)
    • 全般性不安障害
    • 混合性不安抑うつ障害
    • 他の混合性不安障害
    • 他の特定の不安障害
    • 不安障害、特定不能のもの
  • 強迫性障害[強迫神経症]
    • 強迫思考あるいは反復思考を主とするもの
    • 強迫行為(強迫儀式)を主とするもの
    • 強迫思考および強迫行為が混合するもの
    • 他の強迫性障害
    • 強迫性障害、特定不能のもの
  • 身体表現性障害
    • 身体化障害
    • 鑑別不能型[分類困難な]身体表現性障害
    • 心気障害
    • 身体表現性自律神経機能不全
      心臓および心血管系
      上部消化管
      下部消化管
      呼吸器系
      泌尿生殖器系
      他の器官あるいは系
    • 持続性身体表現性疼痛障害
    • 他の身体表現性障害
    • 身体表現性障害、特定不能のもの

5(08.01.11)