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服薬指導5 神経症・心身症2

桜ヶ丘記念病院
吉尾 隆

4.神経症・心身症に対する服薬指導

 神経症・心身症の患者に対して薬剤師が服薬指導を行う場合、いたずらに患者自身の心理的葛藤に入り込まないように注意する必要があります。  神経症患者へのアプローチの仕方という点では、神経症の症状は誰にでも起こる心身の自然現象であるということ、人間の身体現象、感情、観念やイメージは、理性や意志によって自在にコントロールできないこと、しかし、態度・行動はコントロール可能であること、究極的には、あるがままの自分を受け入れることであると言われており、これらのことを念頭に置いて服薬指導を行う必要があります。  薬物療法については十分な説明が必要であり、薬物療法で必ず症状が軽くなることを保証します。このためには患者教育が重要で、薬剤に関する説明を十分することで安心し、効果を実感することができると言います。他の精神科疾患でも同様ですが、患者さんの訴えに良く耳を傾け、支持的に接することが求められます。

5.服薬指導の症例

 症例1 :42歳女性、抑うつ状態、恐慌性障害(Panic disorder:PD)
主 訴: 恐怖感が強く、恐怖感により吐き気がする、食欲がない、外出できない。焦燥感、死にたくなる等
入院までの経過:
 5年ほど前から抑うつ状態が出現し、その後人混みに出られない、恐怖感が強く死んでしまうのではないかなどと感じるようになる。その後、抑うつ状態のみが続いていたが、この半年位は外出すると恐怖感が強まり、息が止まりそうになるという。常に希死念慮があり、恐怖感にも押し潰されそうになると訴える。外来にて薬物療法を実施していたが、本人の希望により入院し、薬物療法と支持的精神療法を開始する。