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診療日・診療時間を再考してみる
  〜患者のライフ・スタイルに合わせた診療スタイルを検討しよう!

「待ち時間」への不満は患者の約61%
短縮効果の大きなコンシェルジュ導入

 2012年4月17日、日本医師会総合政策研究機構(日医総研)は、第4回目となる『日本の医療に関する意識調査』(江口成美)を発表した。同調査は「日本の医療に対する国民の意識を把握し、国民が望む医療を検討するための基礎データを収集する」のが目的で、平成14年からスタートし、今年が第4回目の調査となる。調査対象は「一般国民」と医療機関の「外来患者」に対して行われ、有効回答数は前者が1246人、後者が1205人だった。詳細に関しては日医総研のホームページで検索可能なので当たって頂きたいが、「受けた医療に満足していない」理由として国民、患者の双方で最も高かったのが「待ち時間」で、国民は53.7%(前回55.6%)、患者は61.1%(前回53.1%)と半数以上が不満を抱えていることが分かった。また「診察日や診療時間」に対する不満の割合も高く、国民の24.8%、(前回23.8%)患者の28.7%(前回20.4)という数字で、患者に関しては何れもが前回を大きく上回っている(下記 表1・2)。また同調査では国民が直近に受けた医療について、8つの項目別に満足度を聴いているが(下記 表3)、他の項目では「不満足」に比べて「満足している」が極めて高い数字を示している一方で、「待ち時間」に関しては不満の人の割合が40.3%と顕著に高いのが目立つ。不満の高い順として、「治療費」(23.9%)、「診察日・診療時間」(19.5%)が次に続いている。
 医療機関の「待ち時間」の問題は、患者サービスを考える上で常に浮上する普遍的なテーマである。医療機関を受診した際には、初診受付の“待ち”、外来の“待ち”、検査の“待ち”、会計精算の“待ち”、更には調剤薬局での“待ち”等、様々な局面での“待ち”が発生し、各々の場面毎に「待ち時間」解消対策を考える必要がある。付け加えると、患者が集中する地域中核病院等では、人間ドックや(緊急性を要しない)入院においても、予約受診まで相当な日数を待たされるようなケースも散見される。
 某大学病院では8年前から外来ロビーに「医療コンシェルジュ」という職種を配置した。その業務内容は患者案内に留まらず、紹介患者の受診予約調整や各種手続きの代行、セカンド・オピニオン外来の支援等、多岐に亘っている。現在、5名の「医療コンシェルジュ」が配置されているが、コンシェルジュ導入の結果、初診手続きがコンシェルジュ非利用者では26.8分だったのに対し、利用者では7.9分と約20分間短縮され、各診療科での待ち時間も平均60分の短縮効果が見られたようだ。

(表1)国民の受けた医療に満足していない理由
(表2)患者の受けた医療に満足していない理由
(表3)国民が直近に受けた医療の8つの項目別満足度