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人事管理第3回

体系構築の前に「組織と職員一人ひとりの活性化とは何か」を踏まえる
〜ことばの意味だけの理解ではせっかくの制度が形骸化〜

 病院によって人事管理の仕組みは異なりますが「組織と職員の活性化」という制度の目的は共通です。そこで、この活性化とは何かについて改めて考えてみましょう。良く使われる言葉だけに、どういうことかの理解を深めないまま次に進んでしまいがちです。
 経営トップが理念を描いた後、すぐに管理体系の構築に取り掛からず、制度の目的の意味をもう一度はっきりさせる必要があるでしょう。

 

 前号では「まず、理想の職員像を理念に描く必要がある」などと紹介しましたが、その次にある課題は「活性化」の意味を良く知ることです。管理制度の体系づくりに取り掛かる前に、人の欲求やそれに関連した行動などに関する理解も深め、活性化の実効が得られるようにしなければなりません。
  そこで、少し入りにくい話になりますが、物の法則を物理として学ぶように、人の法則を心理として理解するための一例を紹介します。(

  心理学者・マズローの説に「人間の欲求5段階」というものがあります。これは、人の欲求は5つに大別され、下位から上位へと積み重なっているとした説で、活性化を見るのに有効な理論だと言われています。
  下位から上位とは、生理的(動物的)なレベルから、自尊心を満たしたり能力発揮を望むレベルまでのことです。
  マズローはまた「一つの欲求が8割くらいの度合いで満たされると、同じ欲求をいくら刺激しても人は動かず、より上位の欲求を満たさないと反抗的にさえなる」とも述べています。言い換えれば、ある欲求が8割方満たされなければ次(上位)の欲求には進まないことになります。 

※こうした理論は、一般企業ではすでに取り入れられているものです。「人間探求」というようなとらえ方で、管理職研修などに活用されることがあります。