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災害時のこころのケア
 ―心理支援,医療・福祉,生活支援―(Ver.1.0 2015.3)

こころのケア

 この手順書では、こころのケアの概念を以下のように整理しました。心理支援、医療・福祉サービス、生活支援の円の中に記された対応はあくまで例示です。こころのケアとは、個々の対応それぞれです。心理支援、医療・福祉サービス、生活支援という概念は、それらを束ねたものに過ぎません。

こころのケアの概念

総論事項

 本書の内容をより具体的にご理解いただけるよう、まず災害精神支援の総論事項をお示しします。

支援対象者と支援体制

 支援を受ける対象として想定されるのは以下の人々です。被災によって大きな精神的ストレスを受けた一般の方はもとより、被災前から精神科や介護施設に通院・通所していた患者さん、通院はしてはいなかったものの精神疾患や発達障害のある方、そして高齢者といった要支援者に焦点を当てています。また、被災した自治体で働く行政職員や保健師、被災した病院のスタッフは、支援者であるのと同時に被災者です。しかも立場の二重性ゆえにより大きな精神的ストレスを受ける場合もあることから、被災自治体の職員や医療従事者も支援対象者としています。

支援対象者

 災害時のメンタルヘルスを行う体制として、以下の図のような支援ピラミッドを想定しています。
「①基本的支援」は、被災者本人によるセルフケアや、被災者家族や近隣住民による支援です。
「②コミュニティ支援」は、市町村行政職員や学校の教員といった地域社会で活動する職員や、避難所を運営するリーダーによる支援です。
「③隣接する準医学的支援」は、投薬・治療といった精神医療的な支援はできないものの、メンタルヘルスの専門家である臨床心理士や、医療福祉関係分野で働いている保健師や保健福祉関係者による支援です。
「④医学的支援」は、精神科医による医療的支援です。

支援ピラミッド