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研究結果を読む際に

3)研究結果を読む際に

 内部妥当性および一般化可能性を合わせ、研究結果を読む際に注意すべき点についておおまかに表2にまとめました。
 ある研究結果をなんらかの根拠とするためには、その研究がそもそも妥当であった(内部妥当性があった)ということが前提条件となります。また、その研究が妥当であったということがわかっても、そこで効果的であったとされる手法を研究の対象となった集団以外の人々にも適用する(一般化する)ことができなければ、実践に役立てることはできません。
 このため、研究を読む際には、その研究で提示された結果にその他の要因による影響が含まれていないかどうかに注意してその結果が妥当であるかどうかを吟味し、それと同時に、その研究で用いられている手法を一般化できるのかどうか、自分の対象にも適用できるのかどうかを判断しなければならないのです。

表2:研究結果を読む際に注意する点
  内部妥当性
(研究そのものの妥当性について)
一般化可能性
(一般化できるかどうか)
対象 ・包含(適合)基準・除外基準は?
・実際の参加者は?
・比較群の対象者はどのように設定?
・研究の対象となった者は自分の対象者と違わないか?
介入 ・介入プログラムの内容は?
・プログラムの内容は均一か?
・比較群には何をしたのか?介入群と比較群に行ったプログラムの違いは、本当に示したい効果の違いを表すデザインとなっているか?
・誰がやっても同じようにできるのか?
・現実的なプログラムか?時間は?コストは?環境は?適用したい地域の文化に合っているか?
結果の
測定
・尺度は測定したいものを測るのに適した尺度か?
・尺度の信頼性、妥当性は?
・結果の測定はいつ行われたか?
・評価者によるバイアスはないか?
・その尺度によって測定された結果は、本当に求めているものに結びついているのか?
・効果の持続性、定着性は?
参考文献
  • 名郷直樹. EBMキーワード. 中山書店, 2005.
  • Hohmann AA, Shear MK. Community-based intervention research: coping with the "noise" of real life in study design. Am J Psychiatry, 2002; 159(2): 201-207.
  • Quitkin FM, Rabkin JD, Gerald J., et al. Validity of clinical trials of antidepressants. Am J Psychiatry, 2000; 157(3): 323-337.
  • Slade M, Priebe S. Are randomized controlled trials the only gold that glitters? Br J Psychiatry, 2001; 179: 286-287.