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5年目を迎えたモザイク型被災地メンタルヘルス支援活動

災害メンタルヘルス専門家の育成

 本活動は、Think globally, Act locallyの理念のもと、次に到来する大規模災害を想定した災害メンタルヘルス専門家育成を活動の柱の一つとしており、支援メンバーの学術活動を応援しています。2012年にDr Jo Stubley(英国タヴィストックセンター)、2013年に本間True玲子先生(サンフランシスコ在住臨床心理士)、2014年にDr Craig Van Dyke(カリフォルニア大学サンフランシスコ校精神科前教授)による災害メンタルヘルスのセミナーを開催し、本間先生とDr Van Dykeにはメンバーとともに大槌町を訪問して頂きました。国内外での学会報告や論文投稿も活発に行っており、2013年12月には米国の災害メンタルヘルスの専門書Interventions Following Mass Violence and Disasters: Strategies for Mental Health Practiceの分担翻訳書「巨大惨禍への精神医学的介入」(弘文堂)を刊行しました。

ICTを活用した支援情報の共有と他支援団体との連携

 東京から大槌町に到着するには片道約6時間かかります。移動のための時間、労力、費用の軽減が長期に支援を続けるための大きな課題です。また遠隔支援チームゆえの情報共有不足は人的葛藤の要因となります。わたしたちはこれらの対策としてICT活用を進めてきました。総会、理事会、研修会、事例検討会等に複数カ所から同時遠隔参加できるテレビ会議システムを整備しました。メンバー間の情報共有とスケジュール管理等にはサイボーズLive(小規模団体向けグループウェア)を用い、ホームページとドロップボックスの活用により活動記録情報の共有が可能となっています。2013年12月には上記システムを用いて「東日本大震災長期支援のための国際遠隔連携シンポジウム 」を仙台、東京、釜石、盛岡、ニューヨーク、オタワ、バンコクを結んで開催しました。2014年11月から始めた、岩手県の「こころがけ」と宮城県石巻、福島県相双地区でそれぞれアウトリーチ活動を続けている「からころステーション」「なごみ」とが連携した「ここ・から・なごみ」による複数会場を結んだ共同シンポジウムはこれまで4回開催されています。

※「からころステーション」震災こころのケア・ネットワークみやぎ http://karakorostation.jp/
※「なごみ」相双に新しい精神科医療保健福祉システムをつくる会 http://soso-cocoro.jp/

こころがけ、からころステーション、なごみの3団体から成る「ここ・から・なごみ」チーム
こころがけ、からころステーション、なごみの3団体から成る「ここ・から・なごみ」チーム