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うつに対する認知療法の実際とその効果

3.うつの思考(自動思考)10パターン

 うつ状態に特有な思考のパターンがあるといわれています(表1)。認知療法では、まず、自分を苦しめている思考のパターンに気づき、注意深く観察できるようにします。次に、様々な視点から状況を捉え直して考え方のレパートリーをひろげる作業を行います。

表1:うつの思考(完全主義)
全か無か思考(完全主義) ○○すべき思考
完全な成功でないと満足できない。少しでもミスがあると「すべて失敗」と思い込み全否定する。 何かする時に「○○すべきだ」「○○しなくてはならない」と必要以上に自分にプレッシャーをかけてしまう。
拡大解釈と過小評価 レッテル貼り
自分の欠点や失敗を過大に捉える一方で、自分の長所や成功をいつも「取るに足らないこと」と思ってしまう。 ミスをした時に冷静に理由を考えず「ダメ人間」「怠け者」など否定的なレッテルを貼ってしまう。
こころの色眼鏡(選択的注目) 感情的な決め付け
良い面は視野に入らず、悪い面だけを見てしまう。 自分の感情を根拠にして物事を判断してしまう。
結論の飛躍(恣意的推論) マイナス思考
「きっと〜にちがいない」と根拠に基づかず悲観的な結論を出す。 なんでもないことやどちらかといえば良いことなのに、悪くすり替えて、マイナスに考えてしまう。
過度の一般化 自分自身への関連づけ(個人化)
一つの失敗や嫌な出来事だけを根拠に「何をやっても同じだ」と結論づけたり、この先もずっとそのことが起きると考えてしまう。 問題が起きた時、様々な理由があるにもかかわらず「すべて自分のせいでこうなった」と考えてしまう。